
硬質地盤・低空頭圧入工法(HOP工法)
工法の概要
この工法は、従来施工が困難であった橋の桁下や架空線等の上空に障害がある場所で、硬質な地盤に鋼矢板を圧入する工法である。
従来は、軟弱地盤での対応は可能であったが最大N値50を超えるような硬質な地盤となると、上空の有効高さが最低でも11.0m以上必要であった。
この工法では、上空の有効高さが7.5m以上あれば施工が可能で、従来工法と比較しても経済性、安全性および、工期短縮に優れ施工困難な施工条件下でも施工可能な範囲を広げることができる。
工法概要図
岡山県倉敷市
工事概要
施工場所 |
岡山県倉敷市 |
発注者 |
西日本旅客鉄道 |
施工方法 |
硬質地盤・低空頭圧入工法(HOP工法) |
施工期間 |
2021.04月~ |
施工機械 |
スーパークラッシュSCU-400M、Yブーム |
工事目的 |
橋脚耐震補強工事のための、土留・仮締切工事 |
型式・寸法 |
鋼矢板Ⅲ型 L=12.0m、13.0m(1,2箇所継) |
特徴・条件 |
新幹線高架下の橋脚耐震補強工事のための土留・仮締切(鋼矢板)工事。上空制限下(約14.5m)での施工となるため、標準的な施工方法での施工では、継手箇所が多くなり、工期・経済的にも多くかかることになり、継手箇所を減らして工期短縮、コスト減で施工可能なHOP工法(硬質地盤・低空頭圧入工法)で鋼矢板を圧入した。 |
岡山県岡山市東区吉井
工事概要
施工場所 |
岡山県岡山市東区吉井 |
発注者 |
国土交通省 中国地方整備局 |
施工方法 |
硬質地盤・低空頭圧入工法(HOP工法) |
施工期間 |
2019.1月~2019.3月 |
施工機械 |
硬質地盤・低空頭圧入機 |
工事目的 |
災害復旧工事 |
型式・寸法 |
広幅鋼矢板Ⅲw型 L=10.5m 43枚(3箇所継)、103枚(継なし) |
特徴・条件 |
西日本豪雨による一級河川吉井川の災害復旧工事で、国道2号線の道路橋の桁下を横断して鋼矢板を圧入する必要があり、上空制限下(H=7.5m)の施工条件で且つ地盤条件も硬質な砂礫層であったため、硬質地盤でも打込める工法での施工が求められていたが、低空頭で硬質地盤での圧入工法である「HOP工法」でその条件をクリアした。 |
施工状況例
上空有効高 |
鋼 矢 板 |
地盤条件 |
7.5m |
Ⅲ型 L=10.0m(3.0m+3.0m+2.0m+2.0m)3箇所継 |
Nmax≦180(砂礫) |
上空有効高 |
鋼 矢 板 |
地盤条件 |
7.5m |
Ⅳ型 L=14.0m(3.0m+3.0m+3.0m+3.0m+2.0m)4箇所継 n=54枚 |
Nmax≦600(中硬岩) |
上空有効高 |
鋼 矢 板 |
地盤条件 |
7.5m |
Ⅳ型 L=14.0m(3.0m+3.0m+3.0m+3.0m+2.0m)4箇所継 n=54枚 |
Nmax≦600(中硬岩) |
上空有効高 |
鋼 矢 板 |
地盤条件 |
7.0m |
Ⅲ型 L=6.0m n=72枚(2.5m+2.0m+1.5m)2箇所継 |
Nmax≦100(砂礫) |
上空有効高 |
鋼 矢 板 |
地盤条件 |
7.0m |
Ⅲ型 L=6.0m(2.5m+2.0m+1.5m)2箇所継 n=72枚 |
Nmax≦100(砂礫) |
上空有効高 |
鋼 矢 板 |
地盤条件 |
7.5m |
Ⅲ型 L=10.0m(3.0m+3.0m+2.0m+2.0m)3箇所継 |
Nmax≦180(砂礫) |